災害時には、自治体から避難勧告が出されます。ほかに避難指示や避難命令といった言葉も聞きますが、違いはあるのでしょうか。
避難勧告と避難指示の違い
首相官邸のサイトによると、避難の情報には、3種類あります。
- 避難指示(緊急)
- 避難勧告
- 避難準備・高齢者等避難開始
これらの違いは、
- 切迫度あるいは緊急度
です。
切迫度の高い順に
- 避難指示(緊急) > 避難勧告 > 避難準備・高齢者等避難開始
となります。
これらの避難情報は、市町村長が発令します。
避難勧告や避難指示に従わなかったら罰則があるの?
ありません。
避難勧告も避難指示も避難準備も、法的な強制力はありません。
避難命令との違い
日本には、避難命令という制度はありません。ただし、事実上の避難命令にあたる「警戒区域」の設定があります。
警戒区域は、災害による退去を強制できる区域で、違反すれは罰則があります。
例としては、2011年の東日本大震災における福島第一原発の半径20㎞以内、2017年の地滑りのおそれによる大分県豊後大野市の一部地区などがあります。
まとめ
避難勧告と避難指示の違いは、切迫度の違いで避難指示のほうが切迫度が高い。避難勧告と避難指示には法的強制力はないが、警戒区域に指定された場合は、法的強制力があり罰則もある、事実上の避難命令となる。