日本には毎年台風がやってきますが、アメリカにはハリケーンがやってくると報道されます。どちらも大嵐というイメージですが台風とハリケーンは何が違うの?
台風とハリケーンの違い
違いは2点。
- 発生場所
- 風速の下限
発生場所
第1に、地球上のどの地域で発生するかによって台風と呼ぶかハリケーンと呼ぶかが決まっています。
さらに似ているものに、「サイクロン」がありますが、サイクロンもまたその発生場所が決め手となってそう呼ばれます。
日本気象協会から、発生場所の図を引用します。
台風の発生場所は、
- 東経180度より西(日本側)かつ赤道より北の太平洋上
一方、ハリケーンの発生場所は、
- 東経180度より東(アメリカ側)かつ赤道より北の太平洋、または大西洋
です。尚、南大西洋では通常はハリケーンは発生しないということです。
そのほかの地域で発生したものがサイクロンです。
赤道上で発生した場合は?
「赤道より北」の太平洋上で発生すると台風やハリケーンと呼ぶなら、赤道上で発生した場合はどうなるのでしょう。
調べてみると、赤道上では
- 発生しない
のだそうです。
東経180度上で発生した場合は?
その場合、どちら側に移動するかで呼び名が変わる。
東で発生したものが西に移動したり、西で発生したものが東に移動した場合にも、呼び名が変わる。
風速の下限
第2に、台風とハリケーンは、最大風速の下限が違っています。
- 台風 最大風速 約17m/s以上
- ハリケーン 最大風速 約33m/s以上
風速約33メートルにならないと、ハリケーンとは呼ばれません。サイクロンは、台風と同じく約17メートル以上です。
台風とハリケーンの共通点
- 同じ気象現象である
- 風の強さによって分類される
- 命名される
- 夏から秋に発生のピークとなる
気象現象
台風もハリケーンも
- 同じ気象現象
です。どちらも暴風雨をもたらす渦巻き状の雷雲です。
また、台風もハリケーンも、
- 熱帯低気圧の強いもの指す用語
です。
熱帯低気圧とは、
- 熱帯や亜熱帯地方の海洋上で発生する低気圧
のことです。
分類される
台風とハリケーンは風の強さよって次のように分類されます。台風は日本の気象庁による分類、ハリケーンはサファ・シンプソン・ハリケーンスケールによる分類です。
命名される
台風もハリケーンも名前がつけられます。
日本では、毎年1月1日以後最も早く発生した台風を1号として発生順に番号が付きます。
また、2000年からは日本を含む14か国が加盟する台風委員会でアジア名が付けられています。
ハリケーンはアメリカが人名をつけています。
どちらの場合も、あらかじめ用意された名前のリストから順番に割り当てられています。
発生のピーク
台風もハリケーンも、
- 夏から秋
に発生のピークとなります。
大西洋のハリケーン | 6/1~11/30 |
北東大西洋のハリケーン | 5/15~11/30 |
北西太平洋の台風 | 6月後半~11月 |
尚、サイクロンの発生時期は地域によって異なっています。
まとめ
台風とハリケーンは、同じ気象現象であるが、発生場所によって呼び方が違う。また風速の下限がハリケーンのほうが大きい。