雨がたくさん降っているのをどしゃ降りと言います。天気予報では「強い雨」というそうです。しかしながら、近年の日本では、どしゃ降りの範疇には収まらない猛烈な雨が降ることがあります。天気予報で用いられる雨の用語について調べました。
猛烈な雨と非常に激しい雨の違い
気象庁によると、猛烈な雨と非常に激しい雨は気象庁がによる天気予報等で使う「予報用語」として用いられていて、1時間当たりの雨量の違いで決められています。
- 猛烈な雨:1時間に80mm以上の雨
- 非常に激しい雨:1時間に50mm以上80mm未満の雨
というわけで、雨の強さとしては、
- 猛烈な雨 > 非常に激しい雨
猛烈な雨のほうが雨量が多い雨、言い換えれば強い雨です。
1時間に50㎜以上の雨が降ると、ゴーゴーという音がして、もはや傘は役に立たなくなります。80㎜以上の雨は「息苦しくなるような圧迫感のある雨」と表現されています。
雨の降り方を表す用語
天気予報で使われている雨の降り方を表す用語には次のようなものがあります。
予報用語 雨量 人脳蹴るイメージ 人への影響 霧雨 微小な雨滴(直径0.5mm未満)による弱い雨。 小雨 数時間続いても雨量が1mmに達しないくらいの雨。 弱い雨 1時間雨量が3mm未満の強さの雨。 やや強い雨 1時間に10mm以上20mm未満の雨。 ザーザーと降る 地面からの跳ね返りで足元がぬれる 強い雨 1時間に20mm以上30mm未満の雨。 どしゃ降り 傘をさしていてもぬれる 激しい雨 1時間に30mm以上50mm未満の雨。 バケツをひっくり返したように降る 非常に激しい雨 1時間に50mm以上80mm未満の雨。 滝のように降る(ゴーゴーと降り続く) 傘は全く役に立たなくなる 猛烈な雨 1時間に80mm以上の雨。 息苦しくなるような圧迫感がある。恐怖を感ずる
出典:気象庁より抜粋
猛烈な雨がいちばん強い雨を表す用語です。
大雨との違いは?
猛烈な雨も非常に激しい雨も、雨がたくさん降っていることは同じです。それって大雨とは違うのでしょうか。
一般的に使う言葉としての大雨の意味は、
ひどく大量に降る雨
出典:広辞苑
です。
この場合、猛烈な雨も非常に激しい雨も大雨といえます。
しかし、これまた天気予報で使う予報用語としては、少し違っています。
気象庁によると、予報用語としての大雨の意味は、
災害が発生するおそれのある雨
出典:jma.go.jp
のことです。
豪雨との違いは?
豪雨の一般的な意味は、
一時に多量に降る雨。大雨。
出典:広辞苑
大雨のことです。
ですが予報用語としてしての豪雨の意味は、
著しい災害が発生した顕著な大雨現象。
のことです。用例としては、
「○○豪雨に匹敵する大雨」等著しい災害が発生し命名された大雨災害の名称か、もしくは地域的に定着している災害の通称(例:東海豪雨)の名称を引用する形で用いる。一般に発表する予報や警報、気象情報等では、「豪雨」単独では用いない。
予報用語としての豪雨は、○○豪雨という使い方をします。解説用語としては、「集中豪雨」という言葉が使われることがあります。また、よく聞くような気がする「ゲリラ豪雨」という言葉は、気象庁では使わないことになっていて、代わりに「集中豪雨」や「局地的大雨」を使います。
まとめ
気象庁が設定する予報用語では、猛烈な雨が1時間あたり80㎜以上の最も強い雨を表している。非常に強激しい雨も予報用語で、猛烈な雨の次に強い1時間50~80㎜の雨のことである。また、予報用語としての大雨は災害をもたらすおそれのある雨のことであり、豪雨は○○豪雨という言い方でのみ使われる。